はー、今日は12月9日か。ゲキトツの発売直前だ。ドキドキするなあ。量販店の前のお客さんの行列が社会現象になるんやろうなあ。だったら数年後には偉大なゲームの発売日ってことで祝日になっているに違いない。オイラは国民栄誉賞もらうのかなあ。
…ハッ、すいません、仕事中に居眠りなんかしてませんって。やだなあもう、ヨダレ拭かなきゃ。
初めて読んで頂く方にははじめまして。二度目の方はお久しぶり。さすらいのゲーム造リスト、田中です。前回のブログ書いたのこのあいだじゃなかったっけ?もうオレの番か、早いなあ。よーし、なんか面白いこと書こう。

今日はですね、物語とバトルについて、というお題でいってみます。要所要所に立ちはだかる強敵たち。イコール、ゲームバトルで挑戦する相手でもあるワケで、ゲーム攻略と物語進行が密接に絡んでいるので、制作は大変だったんだぜ、みたいなお話です。いや、大変なのはむしろ、企画したオレじゃなくてそれを実現するハメになった開発チームメンバーの方なんですが。
<敵幹部を出したい!>
悪役四天王を出したいなあ、と思ってました。ほら、よくあるじゃないですか、悪の組織の幹部みたいなの。悪い作戦を指揮してて、主人公に返り討ちに遭って「おのれライダー!覚えていろよ!」とか言うヤツ。あれ。
そういう敵がいれば、敵組織の中でも対立関係とかあって、デストロンのヨロイ元帥みたいに仲間をおとしいれるヤツとかいたりして、うわ!ライダーマンの腕が!ぎゃー!…っと、全然違う話になってしまった。仮面ライダーの話題はまた別の機会に。
まあ、あれです。敵に幹部クラスがいると、お話が盛り上がるし、プレイヤーにとっても目標が明確になるので、グッと面白くなると思ってたんですよ。
それで、ジャドウ、ゲルベルス、グローノス、マドゥーサ、という敵幹部四人衆が誕生しました。

<ハイクロールたち>
なるべく『敵だ!』とわかりやすく、手ごわそうで、かつ、個性があるキャラクターを、と思いました。真っ先に誕生したのが『ジャドウ』です。名前も一瞬で思いつきました。邪悪、邪道、影、これらのイメージをあわせもっていて、かつ、いかにも敵だと判りやすい、そしていいカンジにベタな名前。ジャドウというベースが誕生したと同時に、他の3悪の方向性が決まったと言っても過言じゃありません。ありがとうジャドウ。
悪の正道にして影の化身、ジャドウ。
怪力と火炎の巨漢、ゲルベルス。
奇天烈で風船のようなグローノス。
そして、知略の女性型ハイクロール、リーダー格のマドゥーサ。
彼ら四人は、それぞれの性格や能力を活かした活躍、というか破壊活動を繰り広げます。実際の活躍っぷりはゲームで確認していただくとして、ここでは制作のお話をしてゆきますね。
多くの方にはご想像の通り、ぶっちゃけ、彼ら四人とはゲーム中にバトルをします。要所のボスとして立ちはだかるわけです。そんな彼らの戦闘スタイルは、物語中での印象と同じでなければ違和感がありますよね。
そこで、キャラクターイメージを損なわない『ボスバトル企画』が始まるわけです。

<ボス企画だ!>
ジャドウは影の化身なんだから、影っぽい攻撃をさせたいなあ。いやちょっと待て、影っぽい攻撃って実際どんなだ?影に殴られたことなんてないし。ていうか、触れないし、影。うあ、いきなり行き詰まった!どうしよう。
…そんな自問自答を繰り返しているうちに、それでもやがて企画原案としてまとまりました。企画ドキュメントには「ぼかーん」とか「びびびびび」とか擬音が満載です。我ながら、なんだこのアタマ悪そうなドキュメントは、と思いましたが、細かいことはあまり気にせずに、えいやっと開発スタッフに見せてみました。
すると、ものっすごい胡散臭そうな表情するんですよ。これ、本気でやるんですか、みたいな。すまん、本気なんだ。実装できる?と、たずねてみたところ。意外にも「かなり大変だと思うけど、たぶん実現できます。それに、実現したら面白そうだし」と、プログラマから返答が。うそーん、マジで?何でも聞いてみるもんです。
「でもこれ実装するには相当な時間と手間がかかりますよ…って聞いてますかアンタ?」と、言う後半の忠告は聞こえないまま「開発ゴー」とか言ってしまいました。わはは。ごめんなー、みんな。

<ボスバトル>
そんなわけで、「誰だこんな面倒くさい企画考えたヤツは」という声を、ヘッドフォンのボリュームをMAXにしてしのぎつつ、みんなのがんばりのおかげで見事に全部実現できました。バトル実現の苦労話は、バトルプランナーの福永君が書いてくれると思うので(たぶん恨み節を)、そちらにお任せします。
テストプレイしたら面白いこと面白いこと。うわこれ、本気でプレイしないと負けるやんか、オレ、企画者やのに。とか言いつつ、かなりマジでプレイしてました。
その後、ゲーム全体に様々なイベントバトルを追加してゆき、ホントに要所に手ごたえ満点のバトルがちりばめられてゆき、バトルバランスがずんずん良くなってゆきました。
開発終盤、周りのスタッフがテストプレイでボスに挑み「うわ、勝てねえ!スペクトロブスを鍛えなおして再挑戦だ!」とか言いながらアツく燃えてる様子を見て、ニヤニヤ笑っていたのでした。
だからゲーム造りはやめられないのだ。

次回は、『ゲキトツの物語』物語。どうやってストーリーを具体化していったかを、手法とかもまじえてお送りします。ゲーム開発者を目指すあなたの参考になるようなならないような、いやたぶん参考にすると痛いメにあうかもしれないので、話半分で読んでくれると嬉しいな。
次回、オレの順番は、えーと、おお、クリスマス前じゃないスか。
雨が夜更け過ぎに雪になって、トナカイの鼻も赤くなるこの時節柄。サンタさんには「ゲキトツ」が欲しい!と頼んでおいてください。
それでは、また!



